私がイクメンになるまで７

インターンシップでの約１か月の楽器メーカー就業はその後の私の人生に大きく影響を与えることになります。

弦楽器部門では最先端技術を駆使した研究開発が行われていました。銘器と呼ばれるバイオリンの構造を隅から隅まで徹底的にX線解析し、CADデータに蓄積していきます。さらに質の良い木は楽器作りに欠かせないですが、木を音質的に優れたものにするための技術開発まで行われていました。

インターンシップで大きな刺激を受けた私は楽器メーカーへ就職したいと思うようになります。

翌年、就職試験を受けますが届いたのは不採用通知。

他の楽器メーカーも受けますが軒並み不採用。

楽器以外の業界も複数受けますが、やはり不採用。

就職氷河期のど真ん中でした。

就職が決まらないまま大学を卒業する”就職浪人”という言葉も出てきた年でした。

つづく